NONNAME ARCHITECTS という名前には、
建築を誰かの強い署名としてつくるのではなく、
その場所に関わる人と一緒に、
少しずつ立ち上げていきたいという思いを込めています。
世の中には、建築家の名前を掲げることで、
その思想や作家性を明快に示す建築があります。
それはひとつの強さであり、魅力でもあると思います。
ただ、私たちは建築を、
誰かひとりの表現として完結するものとしてではなく、
お施主様との対話や、その土地に流れている時間、
そこで生まれる関係のなかから見つけていきたいと考えています。
だからこそ、あえて個人の名ではなく、
NONNAME という名前を選びました。
匿名であることは、輪郭がないことではなく、
決めつけすぎないこと。
最初から答えを持ちすぎないこと。
建築家の価値を一方的に差し出すのではなく、
お施主様に寄り添いながら、
その場所にふさわしい価値を一緒につくっていくための姿勢です。
建築は、設計者の作品になる前に、
誰かの居場所であり、日々の風景であり、
これからの時間を受けとめる器になるものだと思います。
私たちは、その当たり前だけれど大切なことを、
ひとつひとつの対話のなかで確かめながら、
その場所にしか生まれない建築を丁寧にかたちにしていきます。